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とある原子核実験のブログ
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世の中には粒子の生成を確認するのに二つの方法がある。
invariant mass
missing mass
の二つの方法である。

ρ->ππ
の崩壊を見るとき
(E++E-)2-(p++p-)2=mρ
E+,E-、p+,p-は実験室系の値でも重心系の値でもいい。ローレンツ変換すれば一緒になる。
gμν(p1μ+p2μ)*(p1ν+p2ν)を計算してみそ。

これで重心系での質量mρが求まる。

ちなみにここで求めたのは不変質量である。
つまり系によらない質量である。
たとえばP=0とすると静止しているときの質量が求まる。
粒子の質量と言うと大抵これを指す。
invariant mass は終状態を全部捕まえないといけない。
また崩壊の組み合わせを見なければならない。
これがDalitz Plotというものだ。2次元で見て濃いところを見て関係部分を探す。これに関してはまた今度。

次、missing massについて。
A+B->C+D

mC=sqrt((Ea+Eb-Ed)2-(pa+pb-pd)2)

でA,B,DがわかればCの質量がわかる。

次にmissing massとinvariant massの比較について
invariant massは終状態をみるのでとり逃すとそれはきちんと測れない。
例えば中性子、γ線。
励起状態は一瞬でγ線を出して脱励起するのでinvariant で測定できるのはあくまでも基底状態の静止質量である。

それに比べmissing massでは励起状態もきちんとはかれる。
生成された瞬間の状態を見るからだ。

いつも思うんだけど安定したところでピークたつのってなんでなんだろね。

分解能の比較はまた次回。

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